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テロワール

Terroir

種子島は東京から南西に約1,200km、鹿児島県に属する南北50kmほどの島です。気候は温暖で亜熱帯に接しています。気候は温暖で亜熱帯と接し、多様な動植物の北限と南限の境界となっています。また台風の通り道であり、冬になるとまれに雪が降ることもある自然の厳しさもあります。

文化にも多様性があります。ポルトガルの漂着船による鉄砲伝来をはじめ(だから私たちは、このラム酒をARCABUZ=火縄銃と名づけました)、飢饉や災害にあった本土・離島の人々が種子島の豊かさを求めて移住するなど、島外の文化を取り入れ融合してきた歴史を刻んでいます。

方言は京都や大阪、博多、薩摩、琉球などの言葉が現在も使われており、琉球で踊られなくなった伝統芸能も残っています。種子島に暮らす人々はおおらかでひらけた気質ですが、それもこの多様な文化を受け入れてきたことに起因しています。風光明媚な島ですが、観光地化されておらず、おだやかな時が流れています。

生態系にも文化にも多様性のある種子島

一市二町からなる種子島の中でも、蒸留所のある中種子町は、とりわけ黒ボク土に覆われた一帯です。保水性が高く、腐植の多く肥沃です。海から近い位置に蒸留所があり、それを見おろすようにして、私たちのさとうきび畑が広がっています。

そのさとうきび畑は標高80mほどの小高い丘にあるため、台風が通過しても塩害を受けにくく、さとうきびの栽培に適しています。栽培面積は、7ヘクタールほど。小高い丘のさとうきび畑から眺める、美しい夕焼けも自慢です。

蒸留所のある中種子町は肥沃な土壌

この畑で私たちがみずから育てているのは、種子島で開発された黒海道と農林22号という品種です。特に黒海道はショ糖の上昇が早く、ラム酒づくりには最適です。いろいろな品種の搾り汁を実際に飲んでみて、味のよさにもひかれました。こうして、育てるさとうきびの品種選びから私たちが厳選したのは、原料でARCABUZの味が決まると判断したからです。
2月中旬~3月中旬に植え付けを行い、ショ糖分をしっかりと蓄えた12月から春先にかけて収穫を行っています。

育てるさとうきびは黒海道と農林22号

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